スマデラDE桃太郎 作:シュン 昔々ある所にマリオというおじいさんとピーチというおばあさんが住んでいました。 マリオ「誰がじいさんだ!」 ピーチ「まだ私は若いわよ!」 …あーうるさい。しかたない、訂正します。マリオというお兄さんとピーチというお姉さんが住んでいました。 ある日、マリオは山へキノコ狩り、ピーチは川で皿洗いをしにいきました。 ピーチが川で皿洗いをしていると向こうから大きな桃が流れてきました。しかしピーチは皿洗いに夢中で気づきません。…って気づけよ!!!!おーい、ピーチお姉さーん!!桃が流れてきましたよー!!!! ピーチ「あ〜もううるさいわね!わかったわよ、この桃を持って帰ればいいんでしょ!」 ピーチは桃をよいしょと持って家に帰りました。 ピーチ「この桃大きいわね、1人じゃ食べきれないからマリオと食べよっと。あーあ、マリオの帰りが楽しみだわ。」 そしてマリオがキノコ狩りから帰ってきました。 マリオ「ただいま〜!」 ピーチ「マリオ、おかえり。今日はいいものがあるのよ。ほら、こーんなに大きな桃。」 マリオは大きな桃にびっくりしました。 マリオ「すごいです、おいしそうですね。」 ピーチ「でしょ、さっそく2人で食べましょ。」 ピーチは包丁を取り出すと勢いよく桃に向かって振り下ろしました。しかし、桃は包丁が当たる寸前に割れました。しかし、あまりに突然のことだったのでピーチはそのまま包丁を振り下ろし続けました。そして、 ピーチ「………………キャ―――!!!!!!」 部屋の中にピーチの叫び声が響きわたりました。マリオも桃の方を見て驚いています。なぜなら、桃の中に包丁を真剣白羽取りをした少年の姿があったからです。 しばし沈黙が流れました。しばらくして、 マリオ「あのさ、なんで桃の中に入ってんの、お前。」 マリオが少年に話しかけました。 少年「あのー、その前にこの包丁、どけてくれません?」 ピーチ「えっ、あっ、ごめん。」 ピーチは包丁をどけました。 少年「ありがとう。ふー、やっとこれで落ち着ける。」 マリオ「じゃあさっきの質問、答えてくれるよな。」 少年「はい、実はこう見えて、俺生まれたて…なんです。」 マリオ&ピーチ「…………………はっ!?」 辺りはいっきに氷点下の世界になってしまいました。 マリオ「つまりそれは俺達がお前のことを育てろってこと?」 少年「……まあ、そうですね。」 ピーチ「………。」 ピーチはまだ固まっています。いきなり自分に子供ができたことがショック…ではなかったようです。 ピーチ「うそー!念願の私とマリオの子ができたのー?やったー!」 少年「そ、そんなにうれしいですか。それはよかった…。」 「あのさ、そろそろどいてくれない?」 その時、少年の下から声が聞こえてきました。 少年「あ、悪い悪い。」 マリオ&ピーチ「?」 少年が立ち上がって桃から離れると桃から別の青年が出てきたのです。 青年「どーも、こんにちはー!」 マリオ「……え?」 少年「あ、こいつは俺の兄さんです。あんまり似てないけど。」 青年「はじめまして!これからここでお世話になります!」 青年は礼儀正しく頭を下げました。 マリオ「あ、これまたご丁寧に。…って俺達いっきに2人も扶養家族が増えちまったのか?」 ピーチ「キャー!子供が2人も!?うれしーい!」 青年「よろしくお願いしまーす!」 少年「よ、よろしく…。」 青年は屈託のない笑顔で、少年は苦笑してまた挨拶をしました。 さて、これから彼らはどうなっていくのでしょうか?それはまた次の話。 ピーチ「マリオ、うれしいわ。子供が2人もできるなんて。」 マリオ「そ、そうですね、姫。ところで君達2人の名前は…。」 青年「それはお2人がつけてください。まだ名前は2人ともないんです。」 マリオ「そうか、どうしよう…。」 ピーチ「よし、先に顔を出したあなたは…そうね、ロイ、ロイにしましょう。兄の方はマリオに任せるわ。」 マリオ「え〜、どうしよう。うーん、それじゃあ…マルス、なんてどうだろう。」 マリオとピーチは本当に直感で名前を決めたのですが、2人はとてもうれしそうです。 マルス「…マルス、マルスかあ。これが僕の名前になるんだね!それでこっちはロイ。楽しい人生の始まりだね、ロイ。」 ロイ「そうだな、だけどこの先が前途多難な気がするぜ兄さん…。」 こうしてロイとマルスの生活が始まりました。ロイは外で遊ぶのが大好きな明るい少年に、マルスは家の手伝いをよくする心優しい青年に成長しました。そんなある日、ロイは外で遊んだ帰り道を歩いていました。 ロイ「うーん、今日もよく遊んだ遊んだ。家では父上と母上と兄さんに振り回されてばっかりだからな。せめて外では楽しんでおかないとな。」 マルス「あ、ちょうどよかった、ロイ、ローイー!」 後ろからマルスがかけだしてきました。 ロイ「あ、兄さんか、なんだ?」 マルス「これ見てこれ!」 マルスはロイにチラシを見せました。 ロイ「どれどれ、『最近この辺りを悪い鬼が荒らしまわっています。大事な宝物も奪われてしまいました。誰かあの悪い鬼を退治してくれる者はいないのでしょうか?退治してくれた者には何なりとお礼をさせていただきます』?」 マルス「しようよ、鬼退治!僕ら2人で力を合わせれば鬼なんか恐くないよ!」 ロイ「…俺はさ、マイペースな兄さんと力を合わせられるか心配なんだけど…。でもまあいっか。悪い鬼はこらしめないとわからないだろうし。」 2人はもともと正義感の強いので話はすぐにまとまりました。決行は明日になりました。 翌日、ロイとマルスは鬼退治の準備を始めました。マリオとピーチも手伝っています。 マリオ「気をつけていってこいよ。ほら、この旗を持っていけ!」 マルス「わー、『日本一』なんて書いてある。まさに僕らのことだね。ありがとうございます父上!」 ロイ「ちょっと恥ずかしいんだけど…。」 ピーチ「はい、これはピーチ特製きびだんごよ!」 ロイ「あ、あの〜、でかいのが1個しかないんですけど…。」 ピーチ「か、形は気にしないの。味はいいんだから。」 マルス「母上もありがとー!」 ロイ「あ、ありがとうございます…。」 マリオ「じゃあマルスとロイも行ってこい!」 ピーチ「いってらっしゃーい!」 マルス「うん、行ってきまーす!」 ロイ「い、いってきます…。」 2人は家を出発しました。2人とも笑って出発しましたが、ロイは笑みがひきつっていました。 さあ、鬼退治の始まりです。はたして2人はこれからどうなるのでしょうか?それはまた次の話。 ロイとマルスは鬼退治するために鬼ケ島に向かっています。 マルス「♪♪楽しいな〜!」 ロイ「あーあ、先が思いやられるぜ。」 2人がしばらく歩いていると向こうから狐が歩いてきました。狐は2人の顔を見るなり、 狐「おい、お前達か、鬼退治をしにいくという奴らは。」 マルス「そうだけど。」 ロイ「どうしてそれを…?」 狐「ヒゲおやじが言ってたんだよ。」 マルス「父上だね、それは。」 ロイ「父上、そういうことはあまり言いふらさないで下さいよ…。(半泣)」 狐「鬼退治をすると聞いたからどれほどの者かと思ったが、ずいぶん普通の奴らじゃないか。そんなんで大丈夫なのか?」 ロイ「な、お前人のことなめてるのか!」 狐「別に。」 狐は嫌味な口調で言ったため、火に油を注いでしまいました。 ロイ「このやろ、生意気な口聞きやがってー!(怒)」 マルス「まあまあ、相手は狐じゃない。」 マルスはロイをたしなめます。その時でした。 グ〜〜〜 狐「……ッ!!」 狐のお腹から腹の虫が聞こえてきたのです。それを聞き逃さなかったマルスはニヤリと笑いました。 マルス「ねえねえ、お腹空いてるならきびだんご少しあげよっか。」 マルスは狐にきびだんごを見せました。狐の目にはきびだんごが黄金のように光り輝いて見えています。 狐「で、でたらめ言うな!」 そう?顔にそう書いてありますよ。 狐「断じて書いてない!」 マルス「そう、じゃあいらないんだこれ。」 するとマルスはきびだんごを小さくちぎると口に入れました。 マルス「うん、おいしい!こんなにおいしいものを食べないなんてもったいないなあ。」 狐「…。」 マルス「ロイも食べてみなよ、おいしいよ。」 ロイ「は、はあ…。」 ロイもきびだんごを食べました。 ロイ「確かに…おいしいな。」 マルス「でしょ、あーあ、このおいしさを体験しないなんて損だよ。」 狐「……。」 狐は動揺していました。 しばらくして、そこにはきびだんごを食べる狐の姿がありました。 狐「か、勘違いするなよ。お前達が俺に食べてほしそうにしてるから食べてやったんだからな。」 ロイ(うわ、素直じゃないな。) マルス「それより、食べたよね、きびだんご。(ニヤリ)」 狐「そ、そうだが?(焦)」 マルス「じゃあそのお礼くらい…してくれるよね?」 狐「は?礼だと?そんなも…。」 狐はその時、マルスが殺気オーラを発していることに気づきました。そして直感しました。 言うこと聞かんと殺される…。 狐「喜んでお礼をさせていただきます。」 マルス「それでいいんだよ。じゃ、一緒に鬼退治、して。」 狐「は、はい。」 ロイ(に、兄さん…つくづく思うけどすごい。) 完全にマルスのペースですね。 ロイ「うるさい!作者のせいだろ!」 狐「申し遅れたな。俺はフォックスだ。とりあえず仕方ないから同行させてもらう。」 マルス「よろしくー!あれ、向こうから誰か走ってくるよ。」 3人の方に鳥が走ってきます。後ろにはゴリラが迫っています。 ロイ「……?」 はたして彼らの運命やいかに。それはまた次の話。 鳥とゴリラは確実にロイ達と距離を縮めていきます。 ロイ「…なあ、俺達逃げた方が…。」 マルス「もう遅いよ、目の前に来てる。」 フォックス「…誰かと思えばファルコじゃないか。」 ファルコ「あっ、よかった。フォックス助けてくれー!」 ロイ「なんだ、知り合いか?」 フォックス「まあそんなもんだな。で、ファルコどうしたんだ?」 ファルコ「木になってたバナナをとったらあのゴリラがバナナ泥棒だって追いかけてくるんだよ。ってうわ、もう追いつかれてる!」 ゴリラ「つかまえたウホ!かくごするウホバナナどろぼー!ぶんなぐってやるウホ!」 ファルコ「ひいい!助けてー!」 ゴリラ「くらえウホ!」 マルス「ちょっと待った!」 マルスがファルコの前に立ちました。 マルス「彼を殴るなら僕とロイを倒してからにしなよ!」 ロイ「は?俺もやるの?」 正義感の強いマルスはファルコを助けたくなったのでしょう。 ゴリラ「おまえなんだウホ。まあいい、おまえらなんかひとひねりウホ。」 ゴリラはマルスに向かってパンチを繰り出しました。マルスはそれをかわすと、 マルス「ダブルスラッシュ!!」 ドカッ ゴリラ「ウホ!」 マルス「ロイ、いったよ!」 ロイ「あ、ああ!ハードエッジ!」 ビシッ マルスがゴリラをロイの方へ吹っ飛ばし、ロイがとどめをさせました。 ゴリラ「ウホ〜。」 ロイ「やった!」 ファルコ「ありがとう!何かお礼させてくれよ。」 マルス「それなら一緒に鬼退治しよ。」 ファルコ「もちろん!」 フォックス「仲間を増やすのが得意そうな奴だな、お前の連れ。」 ロイ「兄さんはああいう人だから。」 ゴリラ「ウホ。」 ロイ「うわっ!」 いつの間にかロイの横にあのゴリラが立っていました。 ロイ「お前さっきやられたはずだぞ。」 ゴリラ「ああ、だからおまえについていくウホ!おまえ強くてかっこいいウホ!」 ロイ「…嘘。」 ゴリラ「オレはドンキーコングウホ!よろしくウホ!」 マルス「よし、2匹にもきびだんごをあげるよ、仲間になったしるしだよ。あっ、一塊だから一口にちぎってね。」 ファルコもドンキーもおいしそうにきびだんごを食べました。 マルス「それじゃあ鬼ケ島に行くよ!」 ドンキー「おっ、あそこに船があるウホ!あれでいくウホ!」 ファルコ「よっしゃ!」 ロイ「お、おい、それって勝手に乗っていいのか?おいってば。」 しかし誰も聞いていません。みんなさっさと船に乗り込みました。 ロイ「…なあ、俺みんなに振り回されてる気がするんだけど…。」 気のせい、気のせい。ロイ「ならいいんだけど…。」 マルス「ロイ早くー!出発するよー!」 ロイ「あっ、今行く!」 ロイは船に乗りました。 こうしてロイ達一行は無事鬼ケ島に到着したのでした。しかし、門は閉まっています。 マルス「やっぱ開けっ放し…なわけないよね。まあいいや、壊しちゃえ、シールドブレイカ…。」 青鬼「あっ、進入者だ!」 赤鬼「今すぐ撃退しよう!」 なんと門番の青鬼と赤鬼がいたのです。 ロイ「うわ、鬼が2人。でもちっちゃい…。」 青鬼「ぼくらは小さいけど強いんだよ。ね、ナナ。」 赤鬼「うん、ポポ。」 そう言うとポポとナナという鬼はロイ達に襲い掛かってきました。さて、ロイ達は2人を倒せるのでしょうか。それはまた次の話。 ポポ「いくぞ、アイスショット!」 ロイ「うわっ!」 ナナ「真横たたき!」 マルス「おっとと!」 鬼の攻撃は強力です。かわすのに精一杯です。 ロイ「くそ、こんなところでやられるわけにはいかないのに…。」 フォックス「任せろ、フォックスイリュージョン!」 ファルコ「ブラスター!」 ポポ&ナナ「わっ!」 2人は一瞬ひるみました。そのすきに門を壊し、中に入っていきました。 ナナ「あっ、逃げられた…。」 ポポ「ナナ、大将の所に先回りしよう。」 ナナ「うんっ!」 ポポとナナは秘密の抜け穴から最深部へ向かいました。 そんなことはつゆしらず、ロイ達は奥へ進んでいきました。 ロイ「最後の門だぞ!」 ドンキー「まかせるウホ!ドンキーヘッドバット!」 バコーン ドンキーは門を下にしずませてしまいました。 ファルコ「スゲー力…。」 こうしてロイ一行は最深部につきました。 ロイ「悪い鬼め!宝物を返…あ。」 緑鬼「!?」 大将らしき緑鬼はゴロゴロしてTVを見ていました。一行は呆然とするしかありませんでした。 緑鬼「こ、こら。入るならノックしてから入れよ。」 ロイ「村を荒らすような奴に言われたくないんだけど…。」 フォックス「…かっこわる…。」 緑鬼「な、このクッパ様をバカにしやがって。待ってろ、今片付けるから。」 そういうとクッパという緑鬼はせっせとTVを片付けました。 クッパ「おほん、よくぞここまで来たな人間ども。ただの人間じゃあるまいな。」 ロイ「もちろん。俺は桃から生まれたロイだ!」 マルス「そしてその兄マルスです。こちらはお供達だよ。みんなで鬼退治に来たよ!」 ロイ「兄さん、鬼相手に友好的に話しかけないでくれよ。」 マルス「いいじゃない、重っ苦しい雰囲気になるより。」 クッパ「ふん、ここまで来た奴らだからどれほどの者かと思えば赤毛のガキと能天気な青毛野郎か。お供も弱そうだし我輩が戦う必要もないだろう。ポポ、ナナ!」 ポポ&ナナ「はい!」 さっきの2人組の鬼がやってきました。 クッパ「おお、早いな。」 ポポ「近道からきましたから。」 クッパ「そうか、2人ともあいつらをやっつけな。あんな弱そうな奴らお前達で充分だ。」 ナナ「はい、わかりました。」 すると2人はロイ達の方を向きました。 ロイ「くそ、バカにして。だけどあの2人は強いんだ。勝てるかな?」 マルス「僕に任せてよ。」 ファルコ「なんだ?何か勝てる方法があるのか?」 マルス「もちろん。まあ見てて。」 するとマルスはつかつかと無防備にポポとナナの元に歩みよりました。 フォックス「おい、危ないぞ!」 ポポ「いくよ、ナナ!」 ナナ「うん!」 ポポ&ナナ「トルネードハンマー!」 マルス「カウンター!」 バシッ ポポ&ナナ「わ!」 マルスは攻撃を返しました。 ドンキー「おお、すごいウホ!」 マルス「ねえねえ、2人とも。きびだんご食べない?」 ポポ&ナナ「え?」 いきなり言われて2人はびっくりしています。 ナナ「いいん…ですか?」 マルス「うん。全部あげる。」 ポポ「わーい!」 2人はきびだんごにとびつきました。 マルス「ふふっ、鬼とはいえまだまだ子供だね。」 ファルコ「う、うまいじゃないか。」 ロイ「やり手だな。」 マルス「さあ、中ボスは片付けた。後は大将だけだよ!」 クッパ「しかたない。我輩がお前達の弱さをわからせてやるか。」 クッパとロイ達は対峙しました。最終決戦の始まりです。さて、ロイ達は勝つことができるのでしょうか。それはまた次の話。 ロイ達とクッパは睨みあって動きません。 クッパ「…。」 ロイ「…。」 1分経過。 クッパ「…。」 フォックス「…。」 30分経過。 クッパ「…。」 ファルコ「…。」 1時間経過。 クッパ「…。」 ドンキー「…。」 マルス「あ、ついに1時間30分経過したよ。」 時計を見ながらマルスが言いました。 クッパ「えーい、さっさとかかってこんかーい!」 ロイ「お前こそかかってこいよ!」 ドンキー「さてはおじけついたウホね!」 ファルコ「なーんだ。さっきのチビ鬼よりだらしないじゃん。」 クッパ「なんだと!お前ら全員地獄行きにしてやる!」 クッパは突進していきました。 フォックス「バカめ。挑発にのったな。ブラスター連射!」 ババババババッ! クッパ「クッ!」 クッパにダメージを与えましたが、相手はひるみません。 ロイ「おい、あいつ止まらないぞ。」 ファルコ「なら俺のはどうだ?ブラスター!」 ババッ クッパ「!」 クッパは一瞬ひるみました。 ロイ「今だ、いくぞドンキー!」 ドンキー「ウホ!」 ロイとドンキーがその隙にクッパに近付き、 ドンキー「スピニングコング!」 ロイ「レイドチョップ!」 バシッ クッパはふっとびました。 クッパ「クソッ!」 しかしクッパはそのまま姿を消しました。 ロイ「な、どこへ行った?」 ドンキー「オレはあっちを探すウホ!」 ドンキーはロイから離れました。 ロイ「どこだ?どこへ消えた?」 フォックス「ロイ、上だ!」 ロイ「えっ!?」 ロイが顔を上げると天井にクッパがぶらさがっていました。そして、 クッパ「まずはお前から地獄に連れてってやる!クッパドロップ!」 クッパは思いっきり急降下しました。ロイは驚いてその場に立ち止まりました。クッパは確実にロイに狙いを定めています。 ファルコ「ロイ!」 その時、 マルス「ロイ危ない!!!!」 マルスがぱっとロイに飛び付き、攻撃をさけることができました。クッパがドロップした床は30cmもへこんでいました。 ドンキー「ウホ。あれがあたってたら死んでたウホ!」 マルス「ロイ、大丈夫?」 ロイ「な、何とか…。でもあ、ありがとう、兄さん…。」 マルス「当たり前じゃない。僕達兄弟でしょ。」 ロイ「兄さん…。」 ロイは少しマルスのことを見直したようです。しかし、その間にもクッパの第二派の攻撃が始まっていたのです。 クッパ「クッパブレス!」 ボボボボボボボォ マルス「ああああああ――――!!!!」 クッパの炎はマルスに直撃しました。マルスは叫び声を上げました。 ロイ「に、兄さ…。」 ロイはしばらく放心状態になりました。はっと我にかえった時、自分の目の前に傷ついたマルスが倒れていました。瞳を閉じ、ピクリとも動きません。ドンキーがマルスに駆け寄り、しばらく様子を見ていましたが、 ドンキー「…こりゃもうダメウホね。」 ロイ「えっ!?」 ロイはそれっきり黙ってしまいました。 クッパ「まずは1人目を片付けた…か。」 ロイ「……。(怒_怒)」 ロイは静かに怒りを燃やしていました。 ファルコ「うわ、ロイ一触即発だぞ。」 フォックス「いや、もう…。」 ロイ「…もう許さない…絶対許さない!!」 ロイはクッパに向かってジャンプし、剣にパワーをため、 ロイ「…エクスプロージョン!!」 クッパはまた吹っ飛び、逆さまになってしまいました。 クッパ「誰かー、起こしてくれー!我輩1人じゃ起きれないんだー!」 ファルコ「いくら強くても所詮は亀か。」 クッパはじたばたとしています。 ロイ「そうやって苦しんでろ。人殺しの罪は重いんだよ!!!」 ロイは本気で怒っているようです。しかし、それに水をさすように、 フォックス「お前、はやとちりだな。」 ロイ「な、何がだ!」 フォックス「あれ見ろよ。」 フォックスの指差した先を見たロイは、 ロイ「!?嘘だろ。」 なんとポポとナナから紅茶をもらっておいしそうに飲んでいるマルスの姿があったのです。 マルス「あっ、鬼やっつけたんだ。じゃあみんなでお茶にしようよ。」 しかも彼は何事もなかったかのように笑っているのです。 ロイ「なんで?!さっき死んだんじゃ…。」 マルス「ロイってばオーバーだなー。あんなんで死ぬわけないでしょ。ま、普通の人間なら死ぬかもしれないけど。」 ロイ「た、確かに俺達桃から生まれたんだが…。」 マルス「それよりお茶しようよ。ポポとナナがきびだんごのお礼に回復アイテムの紅茶をくれたんだよ!」 ドンキー「ウホ?でもオレがみたときは…。」 フォックス「バカ。お前体に触れずにダメだって言ったじゃんかよ。」 ドンキー「あ。」 ドンキーはぽりぽりと頭をかきました。ロイはさっきまでの怒りがすっかり消えてしまいました。 そしてクッパの元に歩みより、 ロイ「あの、前言撤回して助けてやるよ。そのかわり奪った宝物のありかを教えろ。」 クッパ「はい。わかりました。」 こうして戦いはロイ達の勝ちに終わりました。さあ、後は宝物を取り返すだけです。ここから先はまた次の話。 クッパ「宝物はあの倉庫の中にあります。ただあそこのカギを無くしてしまって開かないんです。」 クッパが逆さまになったまま倉庫を指差しました。 ロイ「カギがない?ちゃんと探したのか?」 クッパ「もちろんですよ。」 ロイ「あー、困ったな。どうすれば…。」 マルス「ロイってば。簡単じゃない、開かないなら壊しちゃえばいいんだよ。さあ、回復アイテムで復活した僕の力を見せるときだよ!」 マルスは倉庫の入口に立ち、 マルス「シールドブレイカー!!」 ドッカーン それで倉庫の扉は粉々に吹っ飛びました。幸い宝物は全て無事でした。 マルス「みんなー、宝物を回収するよー!」 ドンキー「オレはこぶウホ!」 マルス「じゃあ他のみんなは宝物をあの荷台につんで!」 ロイ「よくここに荷台があるってわかったな。誰もそんなこと言ってないのに…。」 ファルコ「そして急にテキパキしだした。俺あいつよくわからん。」 フォックス「おい。そこの鬼も手伝え。」 ポポ&ナナ「はーい!!」 クッパ「手伝うから起こしてくれー!」 こうして鬼達から宝物を取り返したロイ達は、 ポポ「さようならー!」 ナナ「また来てくださいねー。」 マルス「はーい!」 クッパ「いや、もう二度とこんでいい!」 ロイ「言われなくても来ないって!兄さんも来るなんて言うな!」 鬼ヶ島を後にして、マリオとピーチの待つ家に帰りました。宝物も返し、村に平和が戻りました。 そして、 マリオ&ピーチ「……。」 ドンキー「ウホウホ。バナナおかわりウホ!」 ファルコ「フォックス!マラソンで勝負だ!」 フォックス「勘弁してくれよ。」 マリオ「なあ、ロイ、マルス。あいつら…なんなんだ?」 マリオとピーチの家はお供の3匹でにぎやかになっていました。 ロイ「それがさ、みんなこれからずっと一緒にいるってついてきたんだ。」 ピーチ「私達この3匹も養っていくの?」 マルス「大丈夫、僕が今まで以上にお手伝いするから。」 ピーチ「しょうがないわね。そこまで言うなら。」 ドンドン ドンドン その時、家のドアを叩く音がしました。 ピーチ「はーい。今でまーす!」 ピーチが慌ててドアを開けました。そして次の瞬間、 ピーチ「キャー!鬼ー!」 ピーチはひっくり返ってしまいました。 クッパ「よう。」 ポポ&ナナ「こっちから遊びにきましたー!」 ロイ「うわー、なんで来てるんだよー!」 クッパ「来たくて来たんじゃない。この2人が行きたいってうるさかったんだ。」 ポポ「またお茶しましょう。」 マルス「オッケー!」 ロイ「あっ、こら招き入れるな兄さん。」 ナナ「お邪魔…ですか?(潤)」 ナナはちょっぴりうるうるした目でロイを見ました。それは今にも泣き出しそうな子供と紙一重でした。 ロイ「えっ、いやそういうわけじゃ…。」 さすがのロイもそんな彼女にひどい言葉をかけられることはできませんでした。 ピーチ「…もう嫌。我が息子が変な動物と鬼と仲良くなってるなんて…。」 マリオ「ま、まあまあ。」 ピーチはその場に座り込み、マリオはそれを必死でなだめています。 ロイ「あっ…。いづらい…。」 マルス「なんで?」 ロイ「ああ、鈍感な兄さん。さらにいづらい…。」 ロイが両親を心配する中マルスは全く何も考えずお茶をしていました。 ロイ「なあ、やっぱり俺、振り回されてる気がするんだけど…。」 だから気のせいだってば。さて、これから彼らの生活はどうなるのでしょうか?それはまた別の話。 終わり おまけ…出演者&作者による座談会 ・出演者…桃太郎 ロイ&マルス お兄さん(おじいさん) マリオ お姉さん(おばあさん) ピーチ 狐(犬) フォックス 鳥(キジ) ファルコ 猿(ゴリラ) ドンキーコング 青鬼 ポポ 赤鬼 ナナ 緑鬼 クッパ ・作者…シュン シュン「スマデラDE童話桃太郎終了しました!」 全員「イエーイ!」 パチパチパチ (拍手) マルス「おめでとうございます!」 ロイ「おいおい、そこまで祝福しなくても…。対したことでもないだろ。」 ポポ「それにしても鬼役楽しかったですー。」 クッパ「しかし我輩はわかるが何故アイクラが鬼役になったんだ?」 シュン「えっと、クッパって緑の鬼でしょ?桃太郎の敵の鬼のイメージは私の中では赤鬼と青鬼ですからそれで…。」 フォックス「説明になってないぞ。」 シュン「…とにかく赤鬼と青鬼のイメージにあってたのがアイクラだったからアイクラを鬼役にしたんです。」 ドンキー「つぎオレウホ。オレサルじゃなくてゴリラウホよ。」 ファルコ「俺はキジじゃないからな。」 フォックス「俺も犬ではない。」 マリオ「ついでに俺もおじいさんじゃないぞ。」 ピーチ「私も。」 シュン「…みなさん、配役気に入らなかったんですか?」 クッパ「いや、そんなことは…話自体はよかったと思うし…。」 ナナ「またこんな機会があればうれしいですよ。」 ドンキー「そうウホ!」 シュン「そうですね、また別の童話をスマキャラでやってみようかと思ってますよ。」 マルス「わーすごーい!ところで質問!なんで桃太郎僕とロイの2人なの?」 シュン「またそんな質問するんですか?(暗)」 ロイ「あっ、ああすみません。全く、マルス!」 シュン「アハハ、いいですよ。(棒読み)今回は兄弟愛を書きたかったんです。ちょっとしか書けなかったのですが…。」 マルス「そう落ち込まない。次頑張ればいいんだから。リベンジリベンジ。」 ロイ「お前が落ち込ませたようなもんなんだがなあ…。ところで、次に俺を出す時はもっとかっこよく書いてほしいんだけど…。」 シュン「そうします。ただ次があるかどうかわかりませんし、あっても今回出てないスマキャラも出したいし…。」 マリオ「まあとにかく劇、楽しかったぞ。」 ファルコ「フォックス!座談会も落ち着いたし勝負しようぜ!」 フォックス「お、おいこんなところでよせよ。」 ピーチ「やだ、ファルコブラスターでたらめに撃たないでよ!こっちにもあたるじゃない!」 ポポ「うわあー、やめてくださーい!」 シュン「…それではこの場が無茶苦茶になりそうなのでこれで座談会を終了させていただきます。」 マルス「最後まで読んでくれてありがとう!」 ロイ「また次の機会に!」