マリオ、追放?:メタカビマル作  ここはキノコ王国。キノコワールドといわれる島国です。今日もここは平和な一日でした。  なんとここの姫君、ピーチが行方不明になってしまったのです。 キノコ王国に住むすべての人たちはある人に助けを求めに行くしかありませんでした。その人の名はマリオ。かつてこのキノコワールドを助けた英雄です。しかしそのころマリオも困っていたのです。  マリオとその双子の弟ルイージは配管工の仕事をしています。仕事も終わり、とっとと帰ろうとしていました。ですがマリオはルイージとはぐれてしまいました。しばらくは探していたのですがルイージも子供じゃないのでそのうち帰ってくるだろうと思いそのまま家のほうへ歩いていってしまいました。もうちょっと奥へ探せばかなり大きい白い手に引っ張られているルイージを見ることができたでしょうに・・・  マリオが家に帰って2時間がすぎました。いくらなんでも遅すぎる。気になって外へ飛び出したところで助けを呼びにきたキノピオに正面衝突! 「いたたたたぁ・・・」 キノピオが体を起こしながらいいました。 「ピーチ姫がいなくなったんですー!!」 マリオはこう思いました。 (やっぱりね・・・) キノピオがマリオの家に来る理由はたいていがピーチ姫がどこかへいってしまったというものでしたから。そのどこかもマリオには分かっていました。大魔王クッパの城だろうと。 そこでマリオは言いました。 「クッパ、だろ。」 いつもなら「はい!そうなんです。まったくしつこいやつですよねー」でおわるのだが今日は違いました。 「あのー・・・もしかしたらクッパさんじゃないかもしれないんです。」 ・・・なぬ? キノピオは続けてしゃべりだしました。 「ぼくらも最初はそうだと思ったんです。けど・・・クッパ城のほうでも大騒ぎしていて、聞いてみたんです。勇気を出して。するとクッパさんが行方不明になったって返事をして・・・」  マリオはルイージが消えたのも何か関連が・・・と思いキノコ城に向かいました。そこには泣いてるんだか怒ってるんだか分からない表情をした年老いたキノピオがいました。お爺さんのほうはキノじいといい、お婆さんのほうはキノばあといいます。キノじいはマリオの姿を見つけるなりこういいました。 「マリオ殿!よく来てくれましたじゃ。ピーチ姫がまたいなくなってしまったのですじゃ。きっとまたクッパのやつに・・・」 マリオは隣のキノピオに小声で言いました。 「クッパじゃないって今さっき・・・」 「キノじいさんにはまだなんですよ。倒れても困るし。」 キノじいは心配性なのです。  お城の外で誰かが叫んでいます。 「ぴ、ぴ、ぴ、ピーチ姫だぁぁぁ!!!!」 その声に反応してはじかれたように王国中のキノピオ全員がお城前の広場へ集まりました。マリオも広場へとやってきました。 ・・・! そこには確かにピーチ姫の姿がありました。その隣にはルイージもいたのです。ですが、二人とも目が虚ろです。  彼らはマリオにむかって飛び掛ってきました。危ない! ですが間一髪。そこに現れたのは緑色の恐竜、ヨッシーです。 「あぶなかったですねー。だいじょぶですかー?」 「ありがとうヨッシー。おかげで助かったよ。」 ヨッシーはうれしそうにカメレオンの舌の数倍はあろう舌をだして喜んでいます。 マリオはどうしてこんなところにわざわざやってきたのか聞いてみました。 「それはですねぇ・・・」急に真顔になるヨッシー。 彼の住んでいる島の名はヨッシーアイランド。キノコ王国からはるか南に離れた小さな島国です。彼の言うのには彼以外のヨッシーというヨッシーはみな今のピーチたちと同じ状態に突然なってしまったらしいのです。 「というわけでマリオさんに原因を探ってもらおうとしたんですが、 まさかここでも同じことが起こっていたなんて、ね。」 一通り話し終えると今まで無視されていたピーチ姫たちがおそいかかってきました。 「いきなりかよ!」     マリオ、ヨッシーチーム対ピーチ、ルイージチーム              場所ピーチ城  マリオがジャンプしてルイージに蹴りをくらわします。ピーチ姫はピーチ愛用の傘を突き出して上へ上がります。 「にがしませんよっ!たまごなげ!」ヨッシーはどこからか卵をとりだしおもいっきりピーチ姫に投げつけました。ルイージはマリオをつかみ、ぶんぶんと振り回しはじめました。そのままヨッシーの方まで投げました。 ごっ!みごとにマリオの鼻とヨッシーの後頭部にヒットしちゃいました。起き上がったマリオとヨッシーの目には狂気の色が・・・!  マリオがしゃべりだしました。「よくもやってくれたなぁ。」 次にヨッシーがしゃべります。「覚悟してくださいね・・・」 ゴゴゴゴゴゴゴッ その数秒後にはルイージはお空の星になってしまいました。 ん? ヨッシーが静かにピーチにむかっていいました。 「つ、ぎ、は、キ、ミ。(はぁと)」 こ、怖い・・・ ・・・やっぱりその数秒後にピーチ姫もお空の星になりました。 何か忘れているような・・・         マリオ、ヨッシーチームWIN!  マリオがやたら涼しい顔で言いました。 「終わったな・・・」 ヨッシーも同じ顔で言いました。 「そうですね・・・」 でもその涼しい顔がどんどん青ざめ、冷や汗が出てきました。 マリオたちの背後にはいままで見たことのない顔をしたキノピオたちが・・・ 「マリオさん?今ピーチ姫をどこへやったんです?」 その問いに答える。 「・・・さぁ。」 「ヨッシーさん?今ルイージさんどこへ吹っ飛ばしたんですか?」 ヨッシーも答えます。 「・・・えーとぉ。」 キノピオたちが怒りにふるえた声で叫びました。 「早く連れ戻してくださぁぁい!!それまでこの国に帰ってこなくてけっこーです!!!」 マリオとヨッシーは走り出しました。 「「ごめんなさぁぁい!ゆるしてぇぇ!!」」